当店は、福井の郷土そばを、お楽しみいただくそば屋です。
創業は明治4年(1871)にさかのぼります。以来、150年にわたり、伝統の味を守り続けてまいりました。
そばの材料は100%、福井県産の福井在来種を使用しています。福井在来種は、日本一おいしいそばとして、そば好きのみなさんには知られています。
地元の材料を手間暇かけて自家製粉。それを毎日、手打ちして、ご提供しております。精一杯のおもてなしの味を、どうぞ、ご堪能ください。
そば作りの工程
そば粉8に対して小麦粉2の割合で、合わせ水を少しずつ加えてかき混ぜそぼろ状にします。
両手で水を含んだ小さな塊を、少しずつ丸めていきます。次に左手はそばに添えて右手の甲で中心部に練り込んで行きます。
そして全体が菊の模様になった時点で、今度はそれを起こしくくりに入り、へそ出しへと移行します。
最後は三角錐になったそばを、上から手の甲で押し潰し、円形に整えて終了です。
これをのし台の上に置き今度はのしの作業にうつります。
のしは、手のひらで押しつぶしていくわけですが、時計回りに2回くりかえし最後に中央の高い部分を押しつぶして平らにします。
次に時計回りに30度ずつ12回麺棒でのしていきます。きれいな円になるようにします。いよいよ4っ出しです。
丸い生地の手前から麺棒で巻き取り2回ほどのばします。
今度180度回転させて同じことを繰り返します。
これで2つの角がでたわけです。残りのところも同じことを繰り返し行い角を出し、4つ角がでたわけです。
手前の生地を別の麺棒で半分巻き取り左、右と交互に均一な厚みになるようにのしていきます。残りの半分も同じように行います。
次にこの生地を折りたたみます。生地全体を麺棒で巻き取り左から半分だけ広げ、その生地に重ねます。
次にその生地にたっぷりの打粉をし前方の生地を手前の生地に重ね4枚にします。
今度はこの生地の手前を向こうにたたんで八枚にいたします。
まな板の上にたっぷり打粉をふり、八枚に重なった生地を置き上から打粉をふります。
生地にこま板をのせて少しずつずらしながら切っていきます。
手で持てる程度まで切ったら包丁で麺をすくい上げてくっかないようにバラバラにします。
この作業をきちんとしないと後で麺がくっついてしまうのです。
バラバラにしたそばを手で持ち、打粉を軽くはたいて生舟に並べます。
これで、そば打ちは終了です。
大根へのこだわり
大根へのこだわり
9月中旬頃から大根の自家栽培をおこなっております。主な大根は練馬大根、信州地大根、ねずみ大根、青首大根、の四種類です。
大根も品種によって、旨味、辛味、甘味、コクなどの違いがあります。この四種類の大根をブレンドする事によって、今まで味わった事のないような美味しい大根おろし汁が出来るのです。
私は、おろしそばの大根おろし汁の味が、そばの美味しさをよりいっそう引き立てているのだと思います。だからこそ何杯も食べる事が出来るのです。
そばそのものの味が、一番わかるのがおろしそばではないでしょうか。そばと大根おろしの相性が抜群によいのでしょう。私は福井県の郷土食として誇りに思います。